NECが周辺環境のリアルタイム通信共有技術を開発

2018年2月5日、日本電気株式会社(NEC)は、ネットワーク制御を行うことで周辺情報をリアルタイム認識できる技術を開発したと発表しました。

同技術は、それぞれの機器が取得した位置情報や画像データなどを、モバイルネットワークを活用して共有することで、自動運転車の衝突回避や安全運転に寄与することができるとのことです。

通信遅延問題の改善に成功

従来のモバイルネットワークは、無線基地局に接続する通信端末数が増加すると、データの過剰なトラフィックが原因で通信遅延が生じる問題が指摘されていました。

ところが、今回NECは通信端末のやり取りから「緊急性の高い通信」の特定に成功。同一基地局の中で、端末ごと通信量を調整する「適応ネットワーク制御技術」の開発を達成しています。

自動運転以外の分野にも活躍が見込まれる

NECが実施した100台の車とスマートフォンが密集する環境でのシミュレーション実験では、通信遅延を100ミリ秒以下・通信成功率95%を記録。驚異的な性能を示しています。

同社は今回の成果を以って、今後自動運転だけでなく、警備や災害対応ロボット、検査用ドローンなど多方面の社会システムでの応用を目指すとのことです。

参考URL
NEC、周辺情報をリアルタイムに共有できる適応ネットワーク制御技術を開発…自動運転実現に貢献
日本電気株式会社