画像:テスラHPより
2018年1月22日、次世代自動車メーカー「テスラ」の販売する電気自動車「モデルS」が、オートパイロット中に衝突事故を起こすという衝撃的なニュースが飛び込みました。
米国メディアの報道によると、今回の事件はなんと停止中の消防車にそのまま衝突してしまったとのこと。加熱する自動運転技術の展望に、冷や水を浴びせた形です。
停止するものを無視する設計
今回の事件は複雑な交通環境による事故ではなく、オートパイロット中に停止した車両に追突するという、いたってシンプルな内容です。
事故発生の原因は様々なものが考えられますが、自動運転に詳しい技術者らは、テスラが搭載するセンサーが「動くものに対して高い認識力を示す一方、静止する物体の認識を苦手としている」と指摘。
不必要な状況でブレーキをかけないように配慮した設計が、今回の衝突事故を呼んだとの見方を示しています。
対応策は?
今回のような事故を回避することは、テスラのみならず自動運転技術全体の問題です。最も有意性の高い解決策は、高性能レーザーセンサーである「LiDAR(ライダー)」の採用と指摘されているものの、「LiDAR(ライダー)」は非常に高額であるという欠点を内包。
事業者用車両への搭載は別として、一般流通を目指すには価格的な困難が伴うとの見方が支配的です。
こうした事情を受けて、テスラCEOであるイーロン・マスク氏は、「レーダーとカメラのみ」で自動運転車を作ることを目標に据えており、今後の動きに注目が寄せられています。
<参照>
テスラの「半自動運転」は、なぜ追突事故を起こしたのか/WIRED.jp
Feds to investigate Tesla crash driver blamed on Autopilot/CNBC

