画像:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構HPより
12月15日、産業技術総合開発機構(NEDO)及びスバル自動車らは、福島県南相馬市に位置する「福島ロボットテストフィールド(予定地)」にて、有人ヘリコプターとドローンを用いた「衝突回避ミッション」を公開しました。
有人ヘリコプターとドローンを同じ空域で飛行させる実験は、当然ながら国内初。得られたデータは安全基準策定に用いられる予定です。
実験結果を安全基準化すると発表
NEDOらによると、今回の実験は2017年12月11日~下旬まで実施する予定とのこと。実証実験で得られたデータを解析することで、ドローン側に求められる具体的な「安全基準」を策定すると述べています。
有人航空機との衝突事故はドローンを取り巻く大きな課題の1つであり、ドローンの発展には欠かせない安全要素。関連企業やユーザーなど、多方面の関心を呼んでいます。
有人ヘリはドローンを視認できるのか
今回の試験のキーポイントは、「お互いの視認性」。ヘリコプターとドローンがお互いの存在を視覚的に検知できるのかが課題となりました。
実験では有人ヘリコプターとドローンが約150mの距離で向かい合い、お互いの視認性を確認。更にそれぞれが垂直30mまで飛行することで、高低差による認識テストも行ったと発表しています。
気になる結果ですが、ライトの有無やカラーリング、機体の形状で視認性に大きな差が出ることが判明。今後の安全基準や技術開発に用いられるものと見られています。
<参照>
日本初、同一空域で有人ヘリコプターと無人航空機の安全性能試験を福島県で実施/国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ドローンと有人ヘリ、衝突回避で初の実験 南相馬で試験公開/福島民友新聞