国土交通省、積雪道路での自動運転実証実験を開始

国土交通省は2017年12月3日より、秋田県の道の駅「かみこあに」周辺において、自動運転の実証実験を開始することを発表しました。

今回の実験はなんと「積雪道路」を利用した走行試験とのこと。北国を取り巻く路面環境に則した自動運転技術の確立を目指します。

電磁誘導線を利用して安全性を向上

雪道での走行は有人運転でも大変な危険を伴い、毎年交通事故が相次いで起きています。言うまでも無く道路状況の中でもトップクラスに危険な条件ですが、同省は道の駅周辺に電磁誘導線を加えることで解決を目指す方針です。

電磁誘導線によるサポートがあれば自動運転の道路認識能力は飛躍的に高まるため、安全性の向上に繋がると考えています。

気になる実験内容は?

今回の実験はただ自動運転を走らせるだけでなく、上記の電磁誘導線を用いた路車連携技術の確立もその内容の1つです。

実験にはヤマハ発動機が開発した7人乗りカートを用いて、時速12km程度で行うとのこと。同車両は既に通常の路面状況ならば電磁誘導線を認識し、配置パターンを感知して走行が可能であるため、今回の実験には一層の期待が寄せられています。

技術が完成すれば新交通システムとして、観光客の誘致が地域住民のインフラ活性化に繋がり、多くの経済効果が見込まれるとのことです。

〈参照〉
中山間地域における道の駅等を拠点とした自動運転サービス 道の駅「かみこあに」において実証実験をスタート〜路面積雪時の電磁誘導線や磁石の読み取り性能等を検証〜/国土交通省