ミシガン大学が提唱する、自動運転車の架空都市「Mcity」

米国ミシガン州に所在するミシガン大学が、自動運転技術をテストするためだけの架空都市「Mcity」の創設しました。「Mcity」の創設には巨額の資金がかかりましたが、同大学は米国内の有力企業60社余りから、およそ1600万ドルもの資金を集めることに成功。

現在では1500台以上の車両が「Mcity」を走行しており、日々技術開発を進めているとのこと。更に、今後2000台以上の車両増加も予測されています。

実社会同様の開発環境

「Mcity」は多くの自動車が行き交うだけでなく、信号機や標識による制御機能や歩行者を想定したシミュレーション環境を搭載しています。

これだけなら単なる自動車教習所と大差ない印象かもしれませんが、「Mcity」は架空都市の名の通り、市街地やハイウェイ、電波の入らない地下トンネル、急に飛び出す歩行者まで再現。自動運転に求められるあらゆる条件をテストできるとのことです。

11州で自動運転車の走行を認可

なお、米国では現在各州のうち、「Mcity」のあるミシガン州を含めた11州が「自動運転車が公道を走行すること」を法的に認可しています。「Mcity」による技術開発が進む一方で、法的な許容性も着々と進んでいる状況だと言えるでしょう。

自動運転車が社会に及ぼす影響は、現時点では誰にも完璧な予測はできません。ただし、大きな影響を与えることは疑いようのない事実であり、技術水準の向上と共に法的・社会的受容性も高める必要があります。

自動車産業は日本も遅れをとることができない分野です。今後の動向に、ますます注目する必要があるでしょう。

参考:
https://mcity.umich.edu/
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171112-00010000-bouncyv-life