10月24日、台風災害で通行止めとなっていた北海道の日勝峠にて、復旧工事がほぼ完了したと政府機関より発表が行われました。
日勝峠は過去幾度となく台風災害を受けており、2016年に起きた台風10号では複数箇所の道路が陥没するなど、被害の大きかった地域です。
作業の難航と長期化を危惧する声も出ていましたが、測量ドローンが想像以上の実力を発揮。多くの方が考えていた時期よりも早く、道路復旧は完了しました。
ドローンによる測量・検査で作業効率をアップ
北海道開発局が公開している情報によると、同組織が導入しているドローンは主に3D測量や3D検査を担当。人間が入り込むことができない災害状況も空から撮影することで、正確な状況把握を支援しているとのことです。
また、作業時はICT建設機械と連動することにより、収集したデータを元に地盤沈下などに配慮した施工を実施。オペレーターの経験が浅くとも機械の方が支援するため、安全管理も高い水準を維持できると述べています。
28日午後には通行止め解除か
日勝峠を巡る道路災害の復旧事業は、交通条件も悪く時間がかかるとの指摘も多かった部分です。
ところが、北海道開発当局はドローンを使った3次元計測を繰り返しながら、24時間体制で工事を続けることにより、想定以上のペースで施工を完了。北海道開発局は28日の午後1時には通行止めを解除すると決定を行いました。ちなみに、復旧にかかった費用はおよそ227億円と見られています。
〈参照〉
国道274号日勝峠の通行止めを10月28日(土)13時に解除/国土交通省(PDF)
i-Constructionの取り組み事例/国土交通省(PDF)