画像:総務省消防庁HPより
総務省消防庁は国内10箇所の政令指定都市に対して、悪天候時でも災害現場を撮影できるドローンを、2018年中に配備する方針を決定しました。
配備予定のドローンは極めて高い防水性を持ち、ヘリコプターが飛行できないほどの悪天候時でも情報収集活動が可能とのこと。災害発生時におけるドローンの活躍事例は既に数多く現出しており、防災能力の向上に期待が寄せられています。
九州北部豪雨の教訓を活かす
今回の決定は、昨今の異常気象に対応する意図が多分に含まれています。九州北部で起きた集中豪雨災害では、気象条件の悪化により(安全上の観点から)ヘリコプターの飛行を断念。初動対応の遅れが指摘されました。
ところが、内閣府が独自に研究を進める全天候型ドローンを現場に投入することで、災害対応の可動性は急速に改善。福岡県郊外の孤立集落に至るまで、現場の状況の把握に大いに役立ったとのことです。
高い防水性と自立制御プログラムによる災害仕様
今回配備される予定のドローンは、ゲリラ豪雨などの雨にも耐えうる高い防水性と、横風による煽りを受けてもバランスを維持することのできる自立制御プログラムを合わせ持っている点が特徴です。
災害発生時の現場は著しい悪条件下にあることが多く、これらの性能は当然求められる部分だと言えるでしょう。また、本年度中に仕様書を作成し、18年度にはメーカー入札が行われるとのこと。納品までのスピード感も重視されてるようです。
<参照>
悪天候時にドローン出動=来年度、10政令市配備―総務省消防庁方針/時事通信