画像:東京大学地震研究所より
10月12日、東京大学地震研究所は激しい噴火を続ける新燃岳の調査にドローンを導入したことを発表しました。
新燃岳の噴煙は今もなお増加しており、人間が調査をするにはある程度の危険を伴う環境。災害対応などにも活躍を見せているドローンを使った調査探索は、まさにその真価を発揮する場面です。
噴火口の拡大を調査するために活用
東京大学地震研究所に所属する中田節也教授は、ドローンを使って火口付近の調査を進め、「11日、上空から見た感じでは水蒸気噴火かなと感じていたが、12日朝方の噴煙の状況をみると非常に活発なので、しばらく噴火は続くかと思う」と自身の見解を発表。
公開された高解像度映像では、噴火口からあふれんばかりに噴煙が立ち上り、火口や周辺の山肌に灰が降り積もる様子が記録されており、ドローンが持つ撮影能力の高さが注目を集めました。
火山灰から今後の状況を分析
なお、中田教授は今回の調査の途中、新燃岳の火山灰の採取を行っています。中田教授によると、火山灰を分析してマグマ成分が含まれているかを確認することで、火山活動の状況把握に役立てる見通しです。
中田教授は「マグマ成分が入っていたら、本格的なマグマ噴火に移行するということなので、2011年の噴火と同規模程度にまで成長する可能性はあるが、地殻変動の大きさなどから考えると、6年前の噴火のようになるとは考えにくい」と、現段階での噴火可能性は低いものとの見解を示しています。
〈参照〉
ドローンで新燃岳の火口を調査、東大地震研/Yahoo!ニュース
東京大学地震研究所