配送業界における人手不足が話題となって既に久しいですが、「Amazon」を中心としたインターネット通販業界の市場規模の拡大は凄まじく、日本国内ではいまだ解決の糸口が見えていない状況です。
そんな配送業界の悩みに応じるかのように、世界各国では「配達ロボット」が続々と開発されています。海外企業では既に一部に置いて実用化を果たしており、配送業界の救世主として有力視されているようです。
イギリスやドイツを中心に続々と展開が進む
配達ロボットの最先端を行く企業は、イギリスのベンチャー企業「スターシップ・テクノロジーズ」だと言われています。欧州最大の食品配送を手掛けるイギリスジャストイートでは、同社が開発した配達ロボットを昨年末から展開しているとのこと。
また、ドイツの大手スーパーマーケット「METROグループ」や食品販売業「ドミノピザ」なども配達ロボットの実用化に向けてピッチを上げている状況です。
ドローンよりも遥かに実用的と評価
今回話題になっている配達ロボットは、ドローンと比較してもいくつかの点で非常に優れた評価を受けています。具体的には重量物を配送する上でのコストの問題や、バッテリー切れになった際の安全性の問題です。
落下時の危険が想定されるドローンと比べて、配達ロボットはその場で停止するだけ。配送用途と言う意味では、誰が考えても非常に優れたポテンシャルを秘めています。
出遅れる日本。既に手遅れと言う声も。
国土交通省の統計情報によると、日本における昨年度の配送荷数は40億1861万個。前年度と比べて7.3%も増加しています。
ところが、日本国内の大手配送業はあくまで人の手により解決しようという色合いが強く、本格導入に対してはやや消極的とも受け取れる状況。政府の後押しでゆるやかに実用化を検討している程度です。
2020年のパラリンピック開催時には、(技術的格差と言う意味で)既に手遅れとなっている可能性も否定できません。
<参照>配達業界の救世主はロボット? 海外で実証・本格導入が加速/電子デバイス産業新聞

