英オックスフォード大のインターネット研究所(OII)の政治権力が、AIて自身に有利な記事として「フェイク世論」を形成していると発表しました。
対象国家はロシアや米国、中国等の主要9か国。
同研究所が発表した内容には驚くべきことに、ロシアでは10件以上のつぶやきを行ったアカウントの約45%もの記事がAIが作成したものだと言うことで、話題を呼んでいます。
「フェイク世論」が政権を守る
ロシア政府や周辺団体で導入されたと思われるこの「記事作成AI」は、政権の支持率を底上げする効果や批判者の意見を封じ込める効果が期待できるため、政府関係者から多く注目を集めているコンテンツです。
いわゆるプロパガンダとしての効果は非常に高く、ロシアではウクライナ領のクリミア半島に侵攻した際の世論操作として大いに活躍したと評価されています。
現段階ではまだ見分けや選別が可能だが…
とは言え、こうしたAIが作成した記事は品質的にはまだ甘く、投稿が写真やリツイートのみだったり、ヘッドラインを紹介するだけと容易に見分けることが可能です。
ですが、こうした記事作成AIも今後更に高性能化することは容易に想像がつく上に、技術革新のスピードは多くの人の予想をはるかに上回るもの。
いずれは人では到底見分けがつかない、人知を超えた記事作成AIが登場するかもしれません。何が正しく何が間違っているかを正しく判断する、ネットにおけるリテラシーを身に着ける必要性が求められています。
<参照>記事作成ロボットが「フェイク世論」でっち上げ ロシアではアカウントの45%も 大統領も頼る裏工作/産経新聞