画像:公立はこだて未来大学WEBページより
6月12日、公立はこだて未来大学は、北海道大学大学院、室蘭工業大学、日立製作所と共同で、人工知能(AI)を使った漁業向けシステムの開発を始めると発表した。
新システムの開発で漁業者と流通業者の経営を安定させ、北海道の水産業の振興につなげる狙い。
今回開発するのは、翌日の漁場と漁獲を予測するシステム。今までの全国での水揚げデータと定置網用の魚群探知機から得られるデータを人工知能が分析し、獲れ高が期待できる漁場とその漁獲量を予想できるという。
これまでは漁業者の経験に基づいて出漁して漁場を決める属人的な手法で、実際に網を揚げるまで漁獲量は確認できなかった。このシステムによって漁業者は効率的に出漁できるようになり、流通業者も計画的な仕入れや販売が可能となる。また資源枯渇が懸念されるクロマグロなどの魚種では、幼魚の漁獲を避けられることで、資源保護にも貢献できるとしている。
はこだて未来大はこれまでインターネット技術を使った水産業の支援を手掛けてきたが、今後、北海道大学大学院、室蘭工業大学、日立製作所と連携してさらに開発を加速する。
<参考>
AIで漁場・漁獲予測 はこだて未来大など開発へ/日本経済新聞
未来AI研究センターがノーステック財団平成29年度「地域産学官AI/IoT実証モデル委託事業」に採択/公立はこだて未来大学