人工知能(AI)で無人化施工へ‐大成建設



画像:大成建設株式会社HPより

大成建設株式会社が人工知能(AI)を活用した自律制御型重機の無人化施工システムの実現に向けて、本格的な研究開発に着手すると発表した。重機にAIを搭載し、高精度かつ安全に施工が行えるシステムの開発を進め、2019年度までに実証試験を行う予定。

これまでも同社は、次世代無人化施工システムとして、自律制御型重機の開発を進めてきた。しかし、従来システムでは自律作業時の不陸に対する走行などの最適な制御方法を構築する時間や接触防止のための運転停止検知方法などに課題があった。
そこで同社は、人工知能(AI)を、自律制御型振動ローラの走行制御機構や安全対策の一部に活用し、高精度かつ安全に施工する新たな次世代無人化施工システムの技術開発に着手。
本システムでは、GPSや各種センサーを用いて、自律制御型重機の位置確認や動作を制御し、無人で建設作業を行うことが可能となり、生産性向上に大きく貢献する技術として期待されている。

今回、AIを活用した自律制御型振動ローラに、組み込まれているシステムは以下のとおり

(1)高精度な自律走行を実現する走行制御システム

2014年度に開発した自律制御型振動ローラに搭載した走行制御システムでは、ローラ幅約2mで設定した目標走行ラインに対して、独自制御技術により平均20〜30cmの誤差範囲で走行しながら転圧作業を行いますが、走行制御のために必要な制御方法の構築に数年程度を要していました。今回の開発では、AIを活用して最適な制御方法構築時間を従来よりも大幅に短縮し、目標走行ラインでの誤差範囲を平均20cm以下に低減することを目標としています。その結果、高精度な走行制御により無駄な転圧作業を省けることから、施工時間を短縮でき、作業効率の向上が可能となります。

(2)人と重機の接触災害を防止する人検知システム

建設災害の中で発生が最も多い、人と重機の接触災害防止のために様々な安全対策が講じられています。開発済みの自律制御型振動ローラでは、稼動範囲の立ち入り禁止措置、監視人の配置のほか、レーザーセンサーや緊急停止ボタンによる安全対策を施しています。今回の開発では、AIを活用し、カメラ画像から「重機進行方向の指定区域に侵入する可能性がある人」のみを判断し、直ちに重機を自動停止させます。事前に実施した安全性に関する実証実験では、AIにより人のみを判断し、重機が確実に停止するなどの効果を検証しており、既設センサー等の安全対策に加え、さらなる安全性の向上が可能で、また監視人の削減による省人化にもつながります。

引用:自律制御型重機による高精度かつ安全な施工の実現へ/大成建設株式会社

自律制御型重機に対するAIの活用は、振動ローラ以外の様々なタイプの重機にも応用可能で、2019年度に本システムの完成を目指しており、順次様々なタイプの重機にAIを活用した自律制御を展開する予定。

<参考>
人工知能(AI)を用いた次世代無人化施工システムの開発に着手/大成建設
人工知能で重機が進化、大成建設が無人化施工へ本腰/BUILT

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