超高齢社会を支える介護ロボット、メリットとデメリットを考える



2015年に政府が打ち出した「ロボット新戦略」では、介護分野におけるロボット活用についてアクションプランが発表されました。

高齢社会が益々進む近年、介護職員の不足は深刻な課題です。介護ロボットによる労働力のの補てんは実現されるのでしょうか。

今回は、介護ロボットのメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。

介護ロボットのメリット

介護ロボットの最大のメリットは、“人員不足による現場の負担を軽減させることができる”ということです。

これまでロボットを使用せずに移動介助を行なってきた介助者の多くは「腰痛」を患っているケースが多いのですが、移動介助ロボットが導入されることによって、腰痛の軽減を図ることができます。

また、介護ロボットの恩恵を受けるのは介助者だけではありません。介護を受ける側にもメリットがあるのです。

それは、介護ロボットを利用することで、介助者に対して気を使う必要がないという点です。オリックス・リビング株式会社のアンケート調査によると、被介護者の8割は、ロボットによる介護を「歓迎する」との回答をしています。

また、介護ロボットを導入することにより、人件費の削減も可能ですので、施設の利用料金が軽減される可能性もあり、この点に関してもメリットと考えられます。

介護ロボットのデメリット

介護ロボットのデメリットとして挙げられる項目が、価格です。

現時点ではまだ介護ロボットの需要が少なく、生産過程においても大量生産が困難であることから、1台あたりの価格が高額となっています。

この他にも、過去に開発された介護ロボットに対して使用者からは、下記のような意見が上がっています。

  • ロボットのサイズが大きすぎる
  • 操作方法を覚えることが難しい
  • メンテナンスをどのようにしたら良いのか分からない

介護ロボットの機能とは

現在、開発が進められる介護ロボットは下記分野です。デメリットとして挙げられている項目をいかに解消するか、日々研究開発が進められています。

  1. 移動介助機器(装着型・非装着型)
  2. 移動支援機器(屋外型・屋内型)
  3. 排泄支援機器
  4. 見守り支援機器(介護施設型・在宅介護型)
  5. 入浴支援機器
装着型移動介助機器 介助者がロボットを装着し、高齢者をベッドから車椅子へ移動する際などの負担を軽減する機能があります。
非装着型移動介助機器 非装着で介助者による高齢者を抱え上げる動作のパワーアシストを行います。
屋外型移動支援機器 高齢者の外出をサポートし、荷物等を安全に運搬できる機能を有します。
屋内型移動支援機器 高齢者の屋内の移動や、立つ・座るなどの動作をサポートします。特にトイレへの往復や、トイレ内での姿勢保持を支援する機能を有します。
排泄支援機器 排泄物の処理にロボット技術を用いた、設置箇所の調整が可能なトイレです。
介護施設型見守り支援機器 介護施設において使用するセンサーや外部通信機能を備え、ロボット技術を用いた機器のプラットフォーム。
在宅介護型見守り支援機器 在宅介護において使用する店頭検知センサーや外部通信機能を備え、ロボット技術を用いた機器のプラットフォーム。
入浴支援機器 ロボット技術を用いて高齢者の浴槽に出入りに際する一連の動作を支援します。

今後期待される介護ロボットとは?

現在開発されている介護ロボットは、まだまだ開発途上にあるロボットが多くあります。

介護ロボットの普及については、国や自治体が支援しており、施設側の負担を軽減させるために補助金や助成金の制度を設けている団体も多く存在します。

施設側に介助ロボットを導入してもらい、介護ロボットを開発している技術者とロボットを使用する介助者との間で密に議論が行われることで、介護分野でのロボット技術発展が進むのではないでしょうか。

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