近年、オフィスや商業施設をはじめとした清掃作業において、「業務用掃除ロボット」の導入が進んでいます。
この記事では、業務用掃除ロボットの概要から、活用シーンやおすすめのメーカーまで、わかりやすく紹介します。掃除ロボットの基本知識や有効性を理解し、ぜひ導入を検討する際の参考にしてください。
目次
- 1 業務用掃除ロボットとは
- 2 業務用掃除ロボットの活用シーン
- 3 業務用掃除ロボット導入のメリット
- 4 おすすめ業務用掃除ロボットメーカー15選
- 4.1 ソフトバンクロボティクス株式会社【Whiz i / Whiz】
- 4.2 Avidbots【Neo】
- 4.3 株式会社テナントカンパニージャパン【T7AMR】
- 4.4 CYBERDYNE株式会社【CL02】
- 4.5 三相電機株式会社【ドルフィンバイオスター】
- 4.6 アマノ株式会社【HAPiiBOT】
- 4.7 株式会社マキタ【RC200DZSP】
- 4.8 中西金属工業株式会社【ROBO Cleaper】
- 4.9 日本信号株式会社【CLINABO】
- 4.10 シーバイエス株式会社【スウィンゴ】
- 4.11 株式会社シンコーサービス【resola】
- 4.12 サイブ株式会社【PUDU CC1】
- 4.13 GAUSIUM【Scrubber 75】
- 4.14 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社【Toritoss】
- 4.15 ロボットバンク株式会社【K2】
- 5 まとめ
業務用掃除ロボットとは
業務用掃除ロボットとは、ビルや商業施設を自動で清掃するロボットです。主な特徴としては、大容量のバッテリーやダストボックスを持つ点が挙げられます。
1980年代から開発が始まり、現在では床だけでなく水中などさまざまな場所を清掃する製品があります。近年の人手不足や衛生意識の高まりにともない、市場は拡大し続け、2019年時点で50億円未満の市場規模が、2024年には150億円に達する見込みになるとの報道もありました。
業務用掃除ロボットの活用シーン
業務用掃除ロボットは、オフィスや飲食店、ホテル、医療・介護施設といったさまざまな場所で導入が進んでいます。特に広大な工場やオフィスの清掃作業には、通常大量の人員や時間が必要です。そこでロボットの導入により、短時間で効率的に清掃作業を済ませられるため、人手不足や高齢化の解決に役立つとされています。
また、商業施設や工場において、業者への依頼が必要なハードフロアにおける床洗浄も、掃除ロボットの導入によって無人での作業が可能です。さらには、プールや太陽光パネルの清掃など、人の手による作業が困難な場所でも掃除ロボットは活躍しています。
このように、業務用掃除ロボットは幅広いシーンで活用されています。
業務用掃除ロボット導入のメリット
業務用清掃ロボットの導入メリットはどのような点にあるのでしょうか?
ここからは、業務用掃除ロボット導入のメリットを見ていきましょう。
人手不足の解消
業務用掃除ロボットの導入は、清掃にかかる時間や労力を大幅に削減し、人手不足を解消するための有効な方法です。広いオフィスや工場、店舗においては、ロボットの活用により従業員が本来の業務に専念でき、業務の生産性向上が期待できます。掃除ロボットの導入は、作業員の負担軽減とともに、企業の人手不足の解消につながるのです。
特に近年、中小企業を中心に人手不足が大きな課題となっており、こうした点からも業務用掃除ロボットの導入には大きな期待が寄せられています。
掃除ムラをなくす
業務用掃除ロボットの導入は、掃除ムラをなくし、清掃の品質を向上させる点でとても有効です。人の手で行う清掃には、いくら注意を払っても品質にムラが生じがちです。
一方、業務用掃除ロボットは、ロボットであるがゆえに一貫した品質を保ちきれいにできるため、清掃のムラを極めて少なくできます。ロボットに掃除を任せれば、清掃品質の差を減らし、安定して清潔な環境を保てるのです。
感染対策ができる
コロナ禍の影響を受けて、清掃の重要性が一層際立つようになりました。そのなかで業務用掃除ロボットの導入は、感染対策の一環として特に注目を集めています。
ロボットの導入によってフロア清掃が自動化されると、人の手が多く触れる部分は手作業で拭き上げるなど、清掃員は感染対策に特化した作業に専念できます。これにより、より高い水準の衛生管理が実現されるのです。業務用掃除ロボットは、感染対策を強化し、安心で清潔な空間を提供する強力なツールといえます。
おすすめ業務用掃除ロボットメーカー15選
業務用掃除ロボットのメーカーは数多く存在します。それぞれのメーカーごとの事業内容や主力商品を比較すると、どのロボットを導入すべきかみえてくるでしょう。
ここからは、おすすめの業務用掃除ロボットのメーカー15選を紹介します。
ソフトバンクロボティクス株式会社【Whiz i / Whiz】
ソフトバンクロボティクス株式会社は、業務用屋内清掃ロボットの世界シェアNo.1企業で、約2万台の出荷販売台数を誇っています。同社の「Whizシリーズ」は、細菌量の削減に効果があると第三者環境評価によって確認されており、科学的に証明された清掃技術は高く評価されるところです。
Avidbots【Neo】
Avidbotsはカナダを拠点とする企業で、自動走行清掃ロボット「Neo」を開発・提供しています。Neoは、商業施設用に製造されたもので、大容量タンクと大容量バッテリーを搭載し、1度に広範囲の清掃が可能です。
株式会社テナントカンパニージャパン【T7AMR】
株式会社テナントカンパニージャパンは、フロア清掃機器のメーカーです。主力製品である業務用掃除ロボット「T7AMR」は、人が近くにいても安全に清掃ができるように設計されています。またルートのティーチングは1度のみで済むため、簡単に導入できます。
CYBERDYNE株式会社【CL02】
CYBERDYNE株式会社は、医療・介護向けのロボットを手掛けるメーカーです。同社の掃除ロボット「CL02」は、センサーやカメラを使ってまわりの環境を正確に把握でき、自律的に走行します。また、タブレット端末を使って、簡単にロボットへの指示が可能です。
三相電機株式会社【ドルフィンバイオスター】
三相電機株式会社は、モーターやポンプの製造・販売を主な事業としています。同社の「ドルフィンバイオスター」は、水の中を自動で走行し、水を抜かずに清掃可能なプール清掃ロボットです。ケーブルがないため絡まる心配がなく、後片付けもとても簡単です。
アマノ株式会社【HAPiiBOT】
アマノ株式会社は、掃除ロボット「HAPiiBOT(ハピボット)」を提供しています。このロボットは、高度なAI技術により、床に置いてあるモノや歩いている人、ハンドリフトやネットなどを正確に認識し、適切に避けながら掃除を行います。
株式会社マキタ【RC200DZSP】
マキタ株式会社は、電動工具の販売を主とする企業です。同社の掃除ロボット「ロボットクリーナRC200DZSP」は、約4時間連続稼働できるバッテリーを搭載しているため、1度の充電で約600平方メートルもの広い範囲を掃除できます。
中西金属工業株式会社【ROBO Cleaper】
中西金属株式会社は、ベアリングや自動車制御装置などを中心に非常に多岐にわたる製品を手掛ける企業です。同社の「ROBO Cleaper」の特徴は、円柱型の形状です。このデザインにより、1,200ミリ幅の狭い通路でもその場で進行方向を変えながら清掃できます。
日本信号株式会社【CLINABO】
日本信号株式会社は、鉄道や道路の安全システム、ロボティクスやセキュリティ関連システムなど、さまざまな分野に専門技術を持つ企業です。清掃ロボット「CLINABO」には、3D距離画像センサーや超音波センサーが搭載されており、周囲のものを正確に感知して走行するためとても安全です。
シーバイエス株式会社【スウィンゴ】
シーバイエス株式会社は、集じん機など業務用の清掃製品を提供している企業です。同社の自動床洗浄機「スウィンゴ4000」は、200リットルの大型タンクと最高時速7.5キロメートルの高速な動きで高い生産性を実現します。また、独自のブラシは洗浄効果が高く、セラミックフロアや凹凸のある床材にも適応可能です。
株式会社シンコーサービス【resola】
株式会社シンコーサービスは、産業関連の機械や設備を手掛けている企業です。特に注目すべきは、業界初とされる「自律走行式太陽光パネル清掃ロボット」です。スタンドアローンタイプで、特別な設置工事の必要がなく、すぐに使用可能です。
サイブ株式会社【PUDU CC1】
サイブ株式会社は、プールや浴場の清掃に特化した商品を取り扱う商社です。同社が提供する業務用掃除ロボット「PUDU CC1」は、掃き掃除・拭き掃除・吸引・床洗浄と1台で4役を担います。また、清掃結果をデジタルのレポートで簡単に確認できるため、管理も容易です。
GAUSIUM【Scrubber 75】
GAUSIUMは、2013年に設立された業務用掃除ロボットメーカーです。現在は、AIを搭載したロボットを開発するなど、世界50カ国で4,000台以上のロボットの導入を進めています。同社の駐車場専用の掃除ロボット「Scrubber 75 P」は、頑固な油汚れをきれいにできる優れた洗浄力を備えています。
オムロンソーシアルソリューションズ株式会社【Toritoss】
オムロンソーシャルソリューションズ株式会社は、ロボット事業をはじめ、鉄道・交通事業や遠隔監視などを提供する企業です。同社の複合型サービスロボット「Toritoss」は、清掃・警備・案内の3つの役割を果たします。
ロボットバンク株式会社【K2】
ロボットバンク株式会社は、ロボットに関する研究開発・製造・販売を手掛ける企業です。同社の清掃ロボット「K2」は、壁際の拭き掃除やゴミの吸い取りなど、床の掃除を自動で行います。病院やホテル、レストランなど、さまざまな場所で導入されています。
まとめ
業務用掃除ロボットは、人手不足の解消や感染症対策のニーズの高まりを受け、注目が高まっているロボットの1つです。そして、さまざまなメーカーが、業界に合わせた多様な掃除ロボットを生み出しています。人間のスタッフがより重要な業務に集中できるよう、掃除ロボットの導入を検討してはいかがでしょうか?
今回紹介した掃除ロボットの魅力や機能、さまざまなメーカーと製品の情報を参考にしながら、より効率的かつ快適なビジネス環境を追求しましょう。