レスキューロボットとは、地震、津波、洪水、台風などの災害時において、建物の中に取り残されたり、瓦礫の下に閉じ込められたりした人を探し、救助することを目的とするロボットのことを言います。
レスキューロボット活躍の現状
とくに、大規模な災害においては、被災した人を探して救助しようとする場合、探すほうの人、救助するほうの人も災害に巻き込まれる可能性が十分にあります。
いわゆる二次災害、二次被害です。
例えば、瓦礫が散乱していたり、建物も倒壊のおそれがあったりします。
道路も寸断されているとか、水没しているなど、人が現場に近づくことすら容易でない場合も十分にありえます。
仮に近づけたところで、現に倒壊してしまっているビルや家屋には侵入することすら容易ではありません。
これだけではありません。
災害というのは何が起こるか分かりません。
ガソリンなど可燃性の燃料が漏出しているかもしれません。
原発事故では放射能汚染が広がっているかもしれません。
地震の場合、大きな余震が来るかもしれません。
というわけで、災害現場というのは非常に過酷な状況なのです。
しかし、そのような場所であっても、被災した人は何とか生き延びていて、救助を今か今かと待っているかもしれないわけです。
そういう場面での活躍が期待されるのが、レスキューロボットです。
レスキューロボットの機能
まだまだ発展途上のロボットテクノロジーなのですが、概ね、以下のような特徴を持っている、あるいは持つことが期待されています。
まずは、どこにいるか分からない人をあちこち探してまわる必要があります。
つまり、多少の段差、瓦礫の山などは物ともせずに進めることが必要です。
戦車のキャタピラのようなものをイメージしてもらうと良いでしょう。
場合によっては、仮に横転したとしても自力で走行を再会しうるような仕組みも必要かもしれません。
次に、人を見つけ、その位置を特定することができなければなりません。
これは例えば高感度カメラで周囲を映し出すと同時に、本体にはGPSを装備して位置情報を送れるようにしておくという方法があり、これによってどこに何があるかの情報を得ることができます。
基本的はこの3つ、つまりは探す、見つける、知らせる、ということになります。
今の技術レベルでは、見つけることと知らせることはかなり期待が持てます。
一方で、探すことはまだまだ発展途上です。
例えば、普通の階段ですら、ロボットが上り下りするのは容易なことではありません。
ましてや、どこにどんなものが転がっているか見当もつかないような災害現場で、実用に耐えるロボットを作るのは難しく、今後の技術開発が待たれます。